EOS-1DsにSMC PENTAX 28mm F3.5を付けたい!

さてEOS-PKアダプターを介してKマウントレンズをEOS-1Dsでフルサイズ撮影したい、の実践編です。まず手持ちのレンズについてはどれも良好な状態を保っており、復旧不可能な場合も想定されますのでジャンク扱いのレンズを用意することにしました。某所から調達したのはSMCペンタックス28mm F3.5。不見転の購入で画像だけでの確認ではカビ玉に見え、到着前夜に寝床でカビ取り分解のイメージトレーニングまでしたにも関わらず光学系はスッキリしています。これは手を下すには勿体ないなと思いつつ懸案の後部から分解開始。あ、分解及び改造は自己責任でお願いしますね。

ウェブでの調査によるとEOSボディとの接触箇所は2点。絞り連動レバーとそのガード部品です。このうちプラスチックのガード部品はマウント横にあるネジを3本外すだけで取れますので問題無し。またウェブでの情報によると絞り連動レバーは「カットするのではなく曲げる」ことで干渉を避けられるそうです。よってZ-1Pをバルブにし、連動を妨げない程度に内側に曲げます。さあこれでEOS-1Dsに取り付けられる筈。とりあえずセロファンテープで養生して取り付けてみます。…嫌味な感触は無く合致。付いた!いやまだ、生唾を飲み込みつつシャッターを切ります。『ガシャ…』『Err 00(番号は良く覚えていない)』エラーキタ━━━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━━━!!!!!エラーがあるということは、撮影不可能ということです。ボディはミラーアップのままスタック。電池を抜き復旧すると壊れはしなかった模様。いや何回か経験があるのであまり心配はしませんでしたが。とりあえず1Dsへの装着を諦め*ist DS2で撮影に出かけてしまいました。

c0065927_018622.jpg

PENTAX *ist DS2 SMC PENTAX 28mm F3.5 / at. f11

一通り撮影して帰宅。少しこのレンズについて触れると、ペンタックスファンの間では有名な高性能レンズで、個人的にもシャープネスはGビオゴンかSMCP28/3.5かというくらい評価しているレンズです。とにかく解像力が素晴らしい。

さて*ist D系で電気接点の無いレンズを使用する場合、マニュアルモードにしてメモリーロックボタンを使用します。こうすると一回絞られ、絞り込み状態での適正シャッター値が得られる仕組み。動体や著しく照度が変化する被写体では無い限り問題なく、*ist DS2でSMCペンタックスレンズを使うことに大きな問題はありません。またEF-S規格のマウントを採用したEOS Kiss DN及び20Dでは内部干渉が無いのでそのまま絞り込み測光で使用出来ます。これで諦めるか。しかし28mmが40mm相当の画角となること、なにより絞り込み測光に馴れた私は*ist DS2の旧タイプレンズ用インターフェースが馴染めないことなどからレンズの改造を決心します。

ここで私はSMCペンタックス28mm F3.5の商品価値を著しく下げることに繋がる判断をしてしまいます。エラー表示=ミラーとの接触との誤診を下してしまったのです。よってこの部分への対策を敢行。出来れば両社ボディで相互乗り入れ、ペンタックスボディでも使えるようにしたい、無理ならば飽きた時に復旧可能な改造にとどめたいとの思いを巡らせ、まずレバーを絶対ミラーに接触しない角度までぐいーんと折り曲げてみる事にしました。28mm F3.5の後玉は小さいのでレバーを避けるクリアランスは十分。これで付くか、と思ったらガビーン! 絞り自体の動作が渋くなってしまいました。これではペンタックスはおろかEOSでも使用不可能という最悪の結果です。

それはレンズにとって失礼極まりなく、それ以上に無駄遣いしたことが許せないので復旧作業に突入。ということでマウントフランジのプラスネジを押し7廻し3の力配分で慎重に外します。絞り連動レバーはスチールプレス加工、マウントを一周する形でスライドし絞りを管理しています。この円周状の絞り連動レバー、外してみると絞りが動作しなくなるので必須の部品の模様。落ち着いてパーツの変形を確認すると、突き出たレバーを無理に曲げたせいで平坦性を欠いているようです。まずこれを少しづつ修正し、とりあえずは元の状態に戻しました。

c0065927_0191815.jpg

全部カットや!

レバーぐいーん作戦が失敗した以上、残された道はレバーのカットのみ。それでも相互乗り入れに未練が残るので、とりあえず1ミリカットしてみるか、という様子見を実行。レバーを見ると動作による接触跡は結構中側にあり、若干ならカットしても問題なかろうという判断です。切り取ることは簡単でしたが、動作させて見るとこれが駄目だ。連動が微妙にスタックします。あちゃあ、これでSMCペンタックス28mm F3.5の自動絞りは死にました。私の責任です。泣いていても仕方ないので『全部カット』する作戦に変更。これで少なくとも絞り込みで全てのボディに使える筈、フルサイズでSMCペンタックス28mm F3.5が使える筈。

カットが済み落ち着いた気持ちで1Dsに装着。間違いなくこれで撮れるだろうとタカを括ってシャッターを切る『ガシャ…』『Err 00(良く覚えていない)』エラーキタ━━━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━━━!!!!! な、なんでぇ〜???しばし呆然としつつアダプターだけマウントに取り付けてみます。これで空シャッターを切るとまたもエラー。これはアダプターとボディの相性が問題の根本ということになり、『撮影不能は絞り連動レバーの干渉』という私の判断は誤診だったことが明らかに。でも何でエラーが出るのやろ???

c0065927_020737.jpg

着脱検知用小部品が。

何回か空打ちしているとシャッターが切れるケースとエラーが出るケースがあることに気付きました。つまりは取り付け方が問題だと。しかし内部干渉は無いからどこを弄ればいいのか… とマウントを見るとレンズ着脱を検知するような小部品を発見(というかあるのは知っていた)。まず間違いなくコレだろうと注視すると、アダプターの一部とこのパーツが取り付け時微妙に干渉していることが判りました。ちなみに20Dや5Dにこのパーツは無く、よってエラーもございません。1Dsにおいても他のアダプターでは問題を起こしたことはありません。なんじゃこの部品は?

困ったなあと何度か揺すってみると干渉が少なくなり、シャッターは正常に落ちるようになってきました。ということはレンズを付けても問題無い筈。取り付けます。写真を撮ります。撮れました。これでEOS-1DsでSMCペンタックス28mm F3.5をフルサイズ撮影、の目標達成。

c0065927_029526.jpg

申し訳程度にレンズの後部を綺麗に仕上げます。

さて。私は誤診してしまった訳ですが、それさえなければKマウントレンズ=EOSボディへの相互乗り入れは可能だったのか。ポイントは絞り連動レバーのガード部品撤去(削除)とレバー自体の角度変更と思われます。製造元が可能としているので恐らくはノウハウを持っていて、可能なのでしょう。実際改造クーポンが付いているのですが、送るのが面倒なので自分でやっちゃいましたよ。これが下手のなんとかってヤツでしょうか。勉強代は¥3,700(レンズ)也。しかしながら、アダプター自体にもボディとの相性問題があることを発見しただけでも一定の成果はあったのかな、と思うことにしました。まあもとより完全なAEが効かない前提なら絞り込み測光のほうが好きですし、このレンズを開放測光するボディは持っていないので(Z-1Pは旅立つ予定)。もちろん*ist DS2でも絞り込みで使用可能です。あと負け惜しみのようですがこれだけサッパリ撤去すればEOS 10D D30 D60 にも使用可能な筈。あとEOS RTもペリクルミラー枠の干渉でレバー系の突起を完全撤去しないと取り付けられません。あ、そういえば装着時絞り環(連動レバー)を最小にしないといけないという約束事も解消されますね、と思おう…。

最後にこのアダプターについてですが、長らく登場しなかったものを制約があるとはいえ販売して頂いたことを心からありがたく思います。なんといっても今のところフルサイズに関してはEOSの独壇場ですからね。レンズの改造については恐らくガード部品の切削が不可避と思われますが、こういった点が商品化の妨げとなったのでしょう。この辺りもサポートして頂けるようなので私としては感謝の気持ちでいっぱいです。しかしながら、改造レンズと数多くあるカメラボディとの相性問題は絶対に無い、とは言い切れないかもしれません。あとはレバーを下手に曲げると絞りの動きが渋くなっちゃうケースもありますから… ウチみたいに。(^^;;;

c0065927_0215283.jpg

ちょっと感動。


後日談があります!!!
[PR]
by suttokodokkoi21 | 2005-10-29 00:22 | DSLR