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黒塗りの剥げた地は何色? キヤノンPブラック / 昔買ったカメラシリーズ (8)

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今日のカメラは珍しいキヤノンPのブラックです。いよいよ耄碌したのか店頭で購入した記憶が2軒分浮かんだのですが、実際別々に買ったようで異なる2台分の写真がありました。この2台は同じようでいて大きく異る点があり、それは黒く塗られた外装のカドが剥げた金属地の色。上の個体が一般の黒塗りカメラとしてよくある真鍮地の金で、下の個体はわかりづらいですが鉛のような銀色となっています。2台共カバーの素材は同じく真鍮ですから後者は銀仕上げされたあと黒を塗装されていることになる。この個体は後塗りなのか。


しかし、私はこれをオリジナルブラックとして迷わず買っています。その理由はアイレット、吊り輪、セルフタイマーレバー、巻き上げレバー、レリーズ周り、巻き戻しクランク、アクセサリーシューといった細部の部品が考証の間違いや違和感が無く塗装されていて、塗膜自体も薄く(ある程度)強固に塗られており純正品質であるとの判断で、まあ本物である証明は誰にもできないとは思いますが。


このような個体がキヤノンに見られたことは他に聞いたことがないのですが、他社製品であれば例があります。1つ目はオリンパスOM-1ブラックで、多くの場合は真鍮地に直接塗装されていますが、該当個体はアレっと思うくらい剥げた箇所が銀色なのでこれは結構有名だと思います。2つ目はみんな大好きニコンFで、聞くところによるとFはブラック仕上げの注文がある程度溜まるとロットで組み上げるよう工場に指示をしていたらしいのですが、何らかの理由でブラック仕上げ用の外装を切らしてしまうことがあるとその場合はクローム仕上げのパーツを下地処理し改めて黒く塗っていたらしいです。エフの場合は軍艦部が分割されているのでカバーの片方だけ銀地とかイレギュラーなものもありました。このような例は販売開始後しばらくの間だけで、クロームに対するブラックの受注比率が拮抗してくると製造管理が厳格となり無くなったようです。

by suttokodokkoi21 | 2021-02-17 01:31 | 昔買ったカメラ | Comments(0)